眠れないのは何科に相談?薬に頼りすぎない不眠との付き合い方
目次を表示する
夜中の2時、3時。天井を見つめながら「明日も早いのに」と焦るほど、目が冴えてしまう——。
「眠れない」は、外来でとてもよく伺うお悩みです。それなのに多くの方が「病院に行くほどのことじゃない気がして」と、何年も一人で耐えてしまいます。今日は、不眠は何科に相談すればいいのか、受診の目安はどこか、そして今夜からできる工夫をお話しします。
あなたの「眠れない」はどのタイプ?
ひとくちに不眠といっても、タイプがあります。
- 寝つけない(入眠困難):布団に入っても30分〜1時間以上眠れない
- 夜中に目が覚める(中途覚醒):何度も目が覚めて、そのあと眠りにくい
- 朝早く目が覚める(早朝覚醒):起きたい時刻よりずっと早く目覚めてしまう
- 眠った気がしない(熟眠感の欠如):時間は寝ているはずなのに疲れが取れない
タイプによって、背景にあるものや対策が変わります。診察でも最初にここから伺いますので、ご自分のパターンをメモしておくと相談がスムーズです。
年齢とともに、睡眠は変わります
まず知っておいてほしいのは、睡眠は年齢とともに浅く、短くなるのが自然だということです。「若い頃のように8時間眠れないとダメだ」と思い込むと、その焦りがかえって眠りを遠ざけます。日中に眠気で困っていないなら、6時間前後の睡眠でも心配しすぎる必要はありません。
今夜からできる5つの工夫
- 朝、光を浴びる:体内時計は朝の光でリセットされます。起きたらまずカーテンを開けて。
- カフェインは午後2時まで:コーヒー・緑茶・栄養ドリンクの覚醒作用は、思った以上に長く残ります。
- 昼寝は20分まで、午後3時前に:長い昼寝・夕方のうたた寝は夜の眠りを削ります。
- 「眠るためのお酒」はやめる:寝つきは良くなったように感じても、眠りを浅くし中途覚醒を増やします。
- 布団は「眠る場所」に:眠れないまま布団で粘らず、一度離れて、眠くなってから戻る。布団と「眠れない焦り」を結びつけないことが大切です。
受診の目安と、「何科に行けばいい?」の答え
次のような場合は、生活の工夫だけで頑張らずにご相談ください。
- 眠れない日が週に3日以上、1ヶ月以上続いている
- 日中の眠気・だるさで、仕事や家事に支障が出ている
- 大きないびきと日中の強い眠気がある(睡眠時無呼吸のサインかもしれません)
- 気分の落ち込みや不安が続いている
そして「何科に行けばいいのか」——まずは、かかりつけの内科で大丈夫です。不眠の背景には、血圧や痛み、頻尿、心配ごとなど、体と暮らしのさまざまな要因が隠れていることが多く、全体を診られる内科は最初の相談先に向いています。
当院では内科外来のほか、体質から眠りの不調を整えたい方には漢方内科(完全予約制)、心と体の両面からじっくり相談したい方には心と身体の健康相談外来という選択肢もあります。
「睡眠薬に頼るのが怖い」という方へ
「一度飲み始めたらやめられなくなりそうで」——その不安から受診を避けている方は少なくありません。私たちは、いきなり薬から始めるのではなく、睡眠の記録と生活の見直しから一緒に取り組みます。薬を使う場合も、目的と出口を共有しながら最小限に。この考え方は「薬を飲みたくない」あなたへで詳しくお話ししています。
更年期の時期の眠りの不調については更年期の不調、それって病気?もどうぞ。ご相談はお電話(03-3953-5555・代表)で「外来受診の相談」とお伝えください。受付時間は公式サイトの外来診療ページをご覧ください。
Related
関連記事
健康診断の「要再検査」を放置していませんか?受診の目安と流れ
健康診断で「要再検査」「要精密検査」と書かれたまま放置していませんか。何科に行けばいいのか、費用はどうなるのか、受診の流れを解説します。土曜の外来でも相談できます。
フレイルとは?予防のために今日からできる3つの習慣
フレイルとは、加齢で心身の元気が少しずつ低下し、健康と要介護の間にある状態のこと。実は「戻れる」のが特徴です。フレイル予防の3つの習慣(食事・運動・社会参加)を、やさしく解説します。
血圧が高くなる前にできること〜生活習慣改善の第一歩
健診で「血圧がやや高め」と言われたら。薬が必要になる前の今こそ、できることがあります。家庭での血圧の測り方から、減塩・運動の続けられるコツまで、やさしく解説します。