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「血圧がやや高めですね。生活に気をつけて、様子を見ましょう」——健診の結果票や診察室でこう言われて、「気をつけてって、何をすればいいの?」と思ったことはありませんか。
まだ薬は始まっていない。でも、放っておいていいのかは分からない。実はこの「やや高め」の時期こそ、いちばん打つ手が多い時期です。今日は、血圧が本格的に高くなる前にできることを、順番にお話しします。
まず、自分の血圧を「知る」ことから
日本高血圧学会のガイドラインでは、診察室で140/90mmHg以上、ご家庭では135/85mmHg以上が高血圧の目安とされています。そして130台/80台の「高値血圧」と呼ばれる段階は、いわば黄色信号。生活の見直しで正常域に戻れる可能性が十分にあるゾーンです。
大切なのは、病院で測る血圧より、毎日のご家庭での血圧です。緊張で診察室だけ高く出る方も、逆に朝だけ高い方もいらっしゃるからです。
ご家庭で測るときのポイントは、次の3つだけ覚えてください。
- 朝と夜の2回:朝は起きて1時間以内・お手洗いを済ませて・朝食や薬の前に。夜は寝る前に。
- 座って1〜2分、落ち着いてから:上腕(二の腕)で測るタイプの血圧計がおすすめです。
- 記録する:手帳でもスマホでも構いません。数値の「傾向」が、診察で何よりの情報になります。
減塩は「我慢」より「置き換え」で
血圧対策の柱は、やはり塩分です。ガイドラインが勧める目標は1日6g未満。ただ、いきなり「薄味を我慢」しようとすると続きません。外来でお勧めしているのは、こんな置き換えです。
- 麺類の汁は「飲み干さない」。それだけで2〜3gの減塩になることがあります。
- しょうゆは「かける」から「小皿につける」へ。
- みそ汁は1日1杯までにして、その分、具を野菜たっぷりに。
- 買い物では裏面の「食塩相当量」をちらっと見る習慣を。意外なものに意外と入っています。
野菜や果物に含まれるカリウムには、余分な塩分を体の外に出す働きがあります(腎臓の病気で通院中の方は、カリウムの摂り方を主治医にご相談ください)。
運動は「30分の速歩き」が目安。でも最初は5分でいい
運動は、ややきついと感じる程度の有酸素運動——たとえば速歩きを毎日30分ほど続けるのが理想とされています。とはいえ、最初から毎日30分は大変です。
一駅手前で降りて歩く。エスカレーターを階段に変える。テレビを見ながら足踏みする。「ゼロを5分にする」ことがいちばん価値のある一歩です。体重を少し減らすだけでも血圧は下がりやすくなりますし、お酒をたしなむ方は「休肝日をつくる・量をビール中びん1本程度までに」も立派な血圧対策です。
そして意外に見落とされがちなのが、睡眠とストレス。眠れない日が続くと血圧は上がりやすくなります。数値だけでなく、暮らし全体を整えることが遠回りのようで近道です。
こんなときは、様子を見ずにご相談ください
- ご家庭での血圧が135/85mmHgを超える日が続く
- 健診で「要再検査」「要精密検査」と書かれた
- 頭痛やめまい、動悸など気になる症状がある
当院の外来では、数値を叱ることはしません。「指導」ではなく「相談」として、あなたの生活に合わせた続けられる方法を一緒に探します。薬に頼りたくないというお気持ちも、まずそのままお聞かせください。その考え方については「薬を飲みたくない」あなたへという記事でも詳しくお話ししています。
外来の受付時間は公式サイトの外来診療ページをご覧ください。健診のお申し込みは、お電話(03-3953-5555・代表)で「健康診断の申込」とお伝えいただければ大丈夫です。
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