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診察室やホームページの「院長あいさつ」で見る院長は、いつも少し真面目な顔をしています。でも、廊下ですれ違うスタッフはみんな知っています。院長には、ちょっと意外な一面があることを。
今日は編集部が、院長ご本人に聞いてみました。
——単刀直入に伺います。歌っていらっしゃるそうですね。
「誰から聞きました?(笑)ええ、歌います。といってもステージに立つとか、そんな立派なものではないですよ。もともと声を出すことが好きなんです。車の中や、家でひとりのとき。昔からの歌謡曲やフォークソングが多いですね。歌詞を覚えている歌が、いつのまにか自分の年齢より古い歌ばかりになっていました」
——なぜ歌なんでしょう?
「息を大きく吸って、声を出す。それだけで気持ちが晴れるからです。実はこれ、医学的にもあながち馬鹿にできません。歌うことは呼吸の運動ですし、口やのどの筋肉をしっかり使います。飲み込む力の衰えを防ぐ意味でも、声を出すことは良い習慣なんです。カラオケがお好きな患者さんには『それは立派な健康法ですから、続けてください』とお話ししています。
それに、診察も『声』の仕事です。患者さんの声の張りがいつもと違うな、と気づくことが診断のきっかけになることもあります。声というのは、その人の元気のバロメーターなんですよ」
——診察室の外では、どんなふうに過ごされていますか?
「自然の中でぼんやりする時間が好きです。木や山を眺めていると、頭の中が整理されます。あとは本を読むこと。医学書ばかりではなくて、人の生き方に関する本を読みます。病院で毎月続けている職員研修(木鶏会)でも人間学の勉強をしていますが、あれは職員のためというより、まず自分のためかもしれません。
医療は、知識や技術だけでは完結しない仕事です。患者さんの人生の背景まで想像できるかどうか。そのためには、医者自身が診察室の外の世界を持っていないといけない、と思っています」
——最後に、読者の皆さんへひとことお願いします。
「病院というのは、どうしても緊張する場所だと思います。でも、白衣を着ている私たちも、家では歌ったり、失敗したりしている普通の人間です。だから、診察室では格好をつけずに、困っていることをそのまま話してください。
『こんなこと聞いていいのかな』ということほど、聞いてほしいのです。それが、私たちの言う『その人らしく生きるを支える』の入口ですから」
院長の「意外な一面」、いかがでしたか。「としまの診療所だより」では、これからも病院で働くスタッフの素顔を少しずつご紹介していきます。院長の医療にかける想いは、院長からのメッセージと公式サイトの院長あいさつでお読みいただけます。
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